
雰囲気も大切? ヒューマンエラーの防止対策 3選
ヒューマンエラーとは人為的失敗のこと。人は完璧ではありませんから、必ずミスを犯します。しかし、職場ではそのヒューマンエラーをできる限り減らすことが求められますよね。そこで今回は、職場で実行できるヒューマンエラーの防止対策を3つご紹介しましょう。心がけや雰囲気でミスは減らせるのです。興味がある方はぜひ読んでみてくださいね。
1.どんなときにヒューマンエラーが起こる?
ヒューマンエラーというのは、緊張した状況下よりもリラックスした状況下で起こりやすいのです。たとえば、初めての仕事をするときはどんな人でも注意深く行いますよね。間違いがないかどうか何度も見直すでしょう。しかし、慣れてくると見直すこともなくなり、ほかの作業をしながらその仕事を行うようになることもあるでしょう。ヒューマンエラーとはまさにそんな時に起こりやすいのです。
2.ヒューマンエラー防止対策の重要性
ヒューマンエラーとは、文字通り人為的な原因で起こるミスのことです。いくら技術が進歩してもそれを扱う人間が犯すミスを完全に防ぐことはできません。ミスが起きないようにマニュアルを徹底しても、マニュアルが守られない可能性もあります。1999年に起きた東海村JCO臨界事故は、典型的なヒューマンエラーが原因の事故です。この事故は、作業効率を上げるために現場の職員がマニュアルを勝手に改変し、危険な作業を進んで行っていました。このように、ヒューマンエラーはどんな場所でも起こりますし、完全に防ぐのがとても難しいものです。しかし、手をこまねいているわけにはいきません。完全に防げないからこそ、より徹底した防止対策が重要です。
3.防止対策方法の一例
ヒューマンエラーを防止するには、以下のような方法があります。
3-1.手順を省かなければエラーは防止できる
どんな仕事にも手順があります。たとえば、機械操作をする場合は安全に動かすためのマニュアルに沿って機械を動かすでしょう。しかし、何回も同じ仕事をしていれば踏むべき手順のひとつやふたつを抜かしても大丈夫、と思ってしまいがちなのです。それで時間が短縮できるとしたらなおさらでしょう。でも、この一見無駄に思える手順がヒューマンエラーの発生を防いでくれているかもしれません。
手順に無駄が感じられるのなら、一人で判断するのではなく、上司や同僚の意見を聞いて手順の改変を提案しましょう。つい省略しそうになる人が多い職場ならば、手順を紙に書いて誰もが見やすいところに貼っておくだけで防止対策になります。
3-2.ミスを報告できる職場の雰囲気を作る
ミスを許さない、と意気込むのは結構なことですが「ミスをした人を絶対に許さない」という雰囲気が職場全体を覆ってしまうとかえってヒューマンエラーが起こりやすくなります。たとえば、ミスを犯した人に厳しい罰則を与えることが日常化していると、ミスをなくそうではなく隠そうという気持ちが強くなり、どうにもならなくなるまでミスを報告しない、ということが起こるかもしれません。
ミスをした人を攻めるのではなく、ミスを起こしたプロセスを改善したほうが防止対策になるでしょう。そのためミスをしたらすぐに報告できるような雰囲気を車内で作っていくことが大切です。
3-3.時間よりも精度を重視する
最近はノー残業に力を入れている企業も多く、時間内に仕事を片付けてしまわねばという雰囲気が職場を覆っている、というところもあるでしょう。しかし、時間ばかりを重視していれば精度が落ちてしまいます。時間と精度、どちらも大切ですがどちらかを選ばねばならないとしたら精度のほうでしょう。ノルマを課すのも結構ですが、あくまでも目標程度にとどめておきましょう。焦りもヒューマンエラーの原因のひとつなのです。
4.ヒューマンエラーに関するよくある質問
Q.ヒューマンエラーが発生したとき、やってはいけないことは何でしょうか?
A.ミスを犯した人に責任をすべて押し付け、厳しい罰を下すことです。ミスの隠ぺいにつながります。
Q.ヒューマンエラーが起きたとき、厳しく対処しなければならない例はあるでしょうか?
A.意図的にマニュアルや決まりを無視したときは厳しい処罰が必要です。
Q.ヒューマンエラーを防ぐには、相互監視が必要でしょうか?
A.相互監視は一定の効果がありますが、人間関係がぎくしゃくしないようにきをつけましょう
Q.ヒューマンエラーはいつ起こりやすいものですか?
A.仕事に慣れてきたときに発生しやすいので、新人教育が終わるころには気をつけましょう。
Q.ヒューマンエラーを防止する教育はどのくらいのペースで行ったらいいですか?
A.できれば半年に一度くらいのペースで行いましょう。
おわりに
いかがでしたか? 今回はヒューマンエラーの防止対策についてご紹介しました。一朝一夕ではできないこともあるかもしれませんが、実行使用する姿勢を見せることも大切です。