店社安全衛生管理者の選任基準や仕事内容は? 資格は必要なの?

店社安全衛生管理者とは、安全に仕事をすることが難しい建設現場のうち、少人数で仕事を行う場所で選任が必要です。建設現場は事故など労働災害が起こりやすい職場ですので、就業している人数が少なくても、安全衛生を管理する者が必要になります。

今回は、店社安全衛生管理者の仕事内容や選任条件をご紹介しましょう。

  1. 店社安全衛生管理者について
  2. 店社安全衛生管理者の仕事内容
  3. 店社安全衛生管理者に選任される方法
  4. 店社安全衛生管理者に対するよくある質問

この記事を読めば、建設現場での安全衛生管理の大切さもよく分かりますよ。建設現場で働いているという方も、ぜひ読んでみてくださいね。

1.店社安全衛生管理者について

店社安全衛生管理者とは、建設業において統括安全衛生責任者の選任義務がない特定の現場において、選任が必要です。なお、選任を行うのは元請けであり、下請に選任義務はありません。また、条件を満たす職場であっても、統括安全衛生責任者と元方安全衛生管理者を選任し、店社安全衛生管理者の仕事を行う場合は選任する必要なないので注意しましょう。

店社安全衛生管理者の選任が必要な職場は、以下のとおりです。

  • 隧道(ずいどう、トンネル)の建設・橋梁(きょうりょう、橋)の建設・圧気工法による作業において、下請も含めた労働者数が常時20人以上30人未満の現場
  • 主要構造部が鉄骨造または鉄骨鉄筋コンクリート造の建築物の建設を行う現場で、下請も含めた労働者数が常時20人以上50人未満の現場

ただし、橋梁の建設は安全な作業を損なう恐れのある現場での仕事に限って選任が必要になります。この選任基準は、労働安全衛生法第15条の3によって定められているものです。

店社安全衛生管理者とは、建設業において統括安全衛生責任者の選任義務がない特定の現場において、選任が必要があるんですね。
はい。元請に選任義務があります。

2.店社安全衛生管理者の仕事内容

店社安全衛生管理者の仕事内容は、以下のようなものです。

  • 安全衛生規則に定められている協議組織の設置と運営
  • 作業間の連絡と調整
  • 最低でも週1回の職場巡視
  • 安全教育や衛生教育
  • 労働者の作業の種類その他作業の実施の状況を把握すること

また、常に仕事を複数の箇所で行う建設業の特定元方事業者で、厚生労働省が定めるものに属する事業を行う特定元方事業者の場合は、以下のような仕事も行います。

  • 工事に関する施工計画を立てる
  • 作業場所における機械や設備の配置に関する計画を立てる
  • 機械や装置を使用する労働者に、関係請負人が労働安全衛生法またはこれに基づく命令の規定に沿って講ずべき措置をすることを指導する

安全管理者と衛生管理者の仕事を合わせたような仕事、といえば理解しやすいでしょう。

店社安全衛生管理者の仕事は、すべて労働災害を防止するためのものです。ですから、万が一労働災害が発生した場合は、労働基準監督署に書類を提出したり、再発防止のために労働者を教育したりこともあるでしょう。

店社安全衛生管理者の仕事内容は、衛生管理者と安全管理者の仕事をミックスしたようなものなんですね。
はい。労働災害を防止するために重要な役職です。

3.店社安全衛生管理者に選任される方法

この項では、店社安全衛生管理者に選任されるための条件などをご紹介します。仕事内容からもお分かりになるように、店社安全衛生管理者は、無経験では務まりません。では、どのよう選任基準があるのでしょうか

3-1.選任基準について

店社安全衛生管理者に選任されるには

  • 大学や高専で理科系統の課程を修めて卒業し、3年以上建設工事の施工における安全衛生の実務経験を有する者
  • 高校や中学で理科系統の学科を修めて卒業し、5年以上建設工事の施工における安全衛生の実務経験を有する者
  • それ以外で、8年以上建設工事の施工における安全衛生の実務経験を有する者

といった条件を満たしている必要があります。

3-2.資格等の有無について

職場の安産管理者、衛生管理者になるためには、厚生労働省が主催する講習を修了したり国家試験に合格したりする必要があります。しかし、店社安全衛生管理者になるためには資格も不要です。また、特定の講習などを受ける必要もありません。経験さえあれば大丈夫です。ただし、その現場の安全管理における責任者ですから、いいかげんな選任をしてはいけません。

もちろん、安全管理者や衛生管理者の資格を持っている方がいたら、その方を選任するのが最もよいでしょう。ただし、いくら有資格者でも、建築現場での安全管理の実務経験が選任要件を満たしていない場合は、選任することができません。

3-3.民間の講習会について

建設労働災害防止協会のような団体では、店社安全衛生管理者になるための講習会が実施されています。初めて店社安全衛生管理者に選任される方は、引継ぎなどがあるとはいえ、分からないことも多いことでしょう。このような講習会に参加をすれば、店社安全衛生管理者の仕事内容や、スムーズに仕事を実施するためのコツなども教えてくれます。講習は、3日程度の日程で行われることが多いでしょう。受講できる機会があれば受講しておくとよいですね。

3-4.届け出について

店社安全衛生管理者を選任したら、工事現場を管轄している労働基準監督署の署長あてに届け出をする必要があります。届け出に必要な書類は、労働基準監督署に設置されていますし、ホームページからダウンロードできるところもあるでしょう。分からないことがあったら、労働基準監督署に問い合わせてください。店社安全衛生管理者が病気やけがなどで現場に出てこられなくなった場合は、速やかに代替者を選任しなくてはなりません。

店社安全衛生管理者に選任されるには、一定に基準を満たす必要があるんですね。
はい。また、選任したら工事現場を管轄している労働基準監督署の署長あてに届け出も必要です。

4.店社安全衛生管理者に対するよくある質問

Q.店社安全衛生管理者は年齢に上限はありませんか?
A.はい。ありません。何歳でも選任することができます。

Q.店社安全衛生管理者は男女どちらでも選任することができるでしょうか?
A.性別に関係なく選任することが可能です。

Q.店社安全衛生管理者がどうしても選任できない場合は、どうしたらよいでしょうか?
A.労働基準監督署に相談してください。

Q.店社安全衛生管理者に選任するために名義を貸してほしいと言われました。可能ですか?
A.名義貸しは違法なため、明るみになった場合は名義貸しをした本人も罰則があるでしょう。

Q.店社安全衛生管理者は必ず工事現場にいなければなりませんか?
A.はい。常に現場にいないと指導は難しいでしょう。

おわりに

今回は、店社安全衛生管理者の選任基準などをご紹介しました。店社安全衛生管理者は管理する人数こそ少ないのですが、仕事に危険が伴うため、現場の状況を把握しておく必要があります。また、初めて選任された方は、講習を受けておくとよいでしょう。