労働衛生の実務経験とはどういうものなのか? 3つのポイントを紹介

「職場で従業員の安全や衛生の管理をする」それが衛生管理者に求められている役割です。
衛生管理者によって職場環境が正しく管理されると仕事が安全に効率良くできるようになるため、企業の利益向上に繋がることでしょう。
ですから衛生管理者にはとても重要な役割があるのです。
しかしながら、衛生管理者の資格を取得するときには必要条件として「労働衛生の実務経験」が求められます。
もし、あなたが現在、衛生管理者の資格取得を目指しているのなら、「資格取得の条件となる労働衛生の実務経験とは何か詳しく知りたい」と思うことでしょう。

そこで本日は、労働衛生の実務経験とはどういうものなのか3つのポイントを紹介します。
衛生管理者の資格取得を目指している方は是非参考にしてみてくださいね。

労働衛生の実務経験を積める業務とは?

「労働衛生の実務経験を積むための業務には何があるのだろうか?」
このような疑問を持っている人は多いですよね。あなたはいかがですか?
労働衛生の実務経験とみなされるのは次の業務です。

  • 看護師・准看護師の業務
  • 消防署の救急班業務
  • 建築物環境衛生管理者の業務
  • 保健所で試験、研究に従事している人
  • 自衛隊の衛生担当者、衛生隊員
  • 健康診断実施に必要な事項・結果の処理業務
  • 作業環境の衛生調査業務
  • 施設の衛生改善業務
  • 労働衛生保護具・救急用具等の点検・整備の業務
  • 労働衛生の統計作成業務
  • 労働衛生に関係する作業主任者業務
  • 労働衛生に関係する試験研究業務

この中でいずれかの業務を行っているなら「労働衛生の実務経験」を積んでいることになりますよ。

具体的にどんな業務をすればいいのか?

労働衛生の実務経験とみなされる業務はとてもたくさんありますよね。「なんだか大変そう…」と思いますか?
労働衛生の実務経験には厳密な規定がありません。例えば「施設の衛生改善業務」とありますが、具体的に「○○という仕事をしなければならない」という規定は無いのです。
ですから、定期的にオフィスや工場の清掃業務を行っているだけでも「施設の衛生管理業務」をしているとみなされる場合がありますよ。意外に簡単ですよね。
しかしながら、事業主や上司が発行した証明書が無いと「労働衛生の実務経験」を積んだことにはなりません。事業主や上司の判断はそれぞれの会社で異なるので注意しましょう。資格取得を目指す場合は予め会社に相談しておくのがオススメですよ。

どれくらいの期間実務経験を積めば良いのか?

労働衛生の実務経験を積むためには一定の期間その業務を行う必要があります。それは学歴によって異なります。

  • 大学又は高等専門学校を卒業した人は実務経験1年以上
  • 高校を卒業した人は実務経験3年以上
  • それ以外の学歴の場合は実務経験10年以上

労働衛生の実務経験を積む期間にはこのような違いがあります。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
今回の記事では、労働衛生の実務経験とはどういうものなのかを3つのポイントで紹介しました。

  • 労働衛生の実務経験を積むためには特定の業務行う必要がある
  • 普段行っている掃除や点検が実務経験として認められる場合もある
  • 実務経験を積むための期間は学歴によって異なる

労働衛生の実務経験を積むのは決して難しいことではありません。同じ会社に長くとどまり、掃除や整理整頓に気を配っている人なら誰でも実務経験を認めて貰える可能性があります。衛生管理者の資格取得に興味のある方は、一度会社の上司に相談してみてはいかがですか?