安全衛生管理の総責任者。総括安全衛生管理者とは?

衛生管理者とは、労働者が健康で安全に仕事ができるように職場の環境を整えることです。
しかしたくさんの人が働いている職場では中々目が行き届きません。
そこで総括安全衛生管理者の選任が必要になるのです。
今回は総括安全衛生管理者の役割や職務をご紹介します。
衛生管理者の資格取得を目指す方や、職場の責任者という方はぜひ読んでみてくださいね。

総括安全衛生管理者を選任しなくてはならない職場とは?

総括安全衛生管理者とは、その職場の安全と労働者の健康管理の業務を統括管理をする役割を負った人のことです。
労働安全衛生法第10条で選任が義務づけられていて、一定の人数以上が働く職場では必ず選任しなくてはなりません。
選定条件は以下のとおりです。

  • 林業、鉱業、建設業、運送業、清掃業 100人以上
  • 製造業(物の加工業を含む。)、電気業、ガス業、熱供給業、水道業、通信業、各種商品卸売業、家具・建具・じゅう器等卸売業、各種商品小売業、家具・建具・じゅう器等小売業、燃料小売業、旅館業、ゴルフ場業、自動車整備業及び機械修理業 300人以上
  • これ以外の業種 1000人以上 

こうしてみると、より安全と労働者の健康に気を配らなくてはならない職種ほど、
少人数でも総括安全労働管理者を選任しなければいけないことがわかりますね。

総括安全衛生管理者に選任されるための条件とは

総括安全衛生管理者に選任される条件は、その職場を実質的統括管理する権限及び責任を有する人です。
つまり事業所長や工場長など職場のトップに立つ人ですね。衛生管理者などの資格は特に必要はありません。

総括安全衛生管理者の職務とは?

総括安全衛生管理者は、職場の衛生管理者や安全管理者の職務を統括する役目を折っています。
つまり、労働者が安全で衛生的に働けるように職場を整えたり、労働者の健康状態を管理したり、安全や衛生に関する教育を行った場合、
計画や結果を統括して管理しておかねばならない、ということです。
また、職場で労働災害が起こった場合、原因を調べて再発の防止をしなければなりません。

衛生管理者と安全管理者との連携が大事

衛生管理者や安全管理者は職種によっては50人以上の従業員がいる職場に1人以上の選任が義務付けられています。
ということは、100人以上の職場には衛生管理者と安全管理者が最低でも1人ずついるのですね。
その人たちと連携を密にし、定期的に報告を受けることも総括安全衛生管理者の大切な職務です。
「任せるから勝手にやっておけ」というのでは、いざという時に連携がうまくいきません。

おわりに

いかがでしたでしょうか。今回は総括安全衛生管理者の役割や業務内容をご紹介しました。
まとめると

  • 総括安全衛生管理者とは職場の衛生と安全の管理を統括する役割がある。
  • 一定数の人数が働く職場では必ず選任しなくてはならない。
  • 総括安全衛生管理者は安全管理者、衛生管理者との連携をうまくとることが大切。

ということです。衛生管理者として働くならばお付き合いする機会が多い人です。
直属の上司でなくても、報告や連絡を密にする努力をしましょう。