衛生管理者の試験会場の特徴は? 出張試験はどこで行われるの?

「衛生管理者の試験を受けたいけれど、試験会場が遠い」と感じている人もいると思います。衛生管理者の試験はほぼ毎月行われますが、試験会場は全国に7か所しかありません。住んでいる場所によっては、泊りがけで受験をする必要があります。ただし、年に1度出張試験が行われるので、それを利用してもよいでしょう。

今回は、衛生管理者の試験が行われる会場や申し込み方法・注意点などを解説します。この記事を読めば、衛生管理者の試験勉強のコツなどもよく分かるはずです。衛生管理者を目指している人は、ぜひ読んでみてくださいね。

  1. 衛生管理者の試験場所は?
  2. 試験の申し込み方法は?
  3. 衛生管理者の試験対策は?

1.衛生管理者の試験場所は?

この項では、衛生管理者の試験が行われる場所についてご紹介します。他の国家試験とどこが違うのでしょうか?

1-1.常時試験が行われる場所は?

衛生管理者の試験は、全国7か所にある「安全衛生技術センター」で1年を通じて行われます。
所在地は

  • 北海道 北海道恵庭市
  • 東北 宮城県岩沼市
  • 関東 千葉県市川市
  • 中部 愛知県東海市
  • 近畿 兵庫県加古川市
  • 中国四国 広島県福山市
  • 九州 福岡県久留米市

です。住んでいる場所によっては、試験会場まで遠いという方もいるでしょう。また、北陸と沖縄には地域にセンター自体がありません。ですから、試験を受ける際はかなりの遠出をする必要があります。

1-2.試験日はいつ?

衛生管理者の試験は、回数が多いことで知られています。しかし、全国の安全衛生技術センターの日程がすべて同じではありません。日程を知りたい方は、(財)安全衛生技術試験協会のホームページをご覧ください。

ちなみに平成27年度の試験は、関東、中部、近畿、九州が月2回~3回。その他のセンターは、月に1回~2回の割合で行われます。

国家試験の多くは休日に試験が行われますが、センターで行われる試験は平日に実施されるのです。衛生管理者は受験資格がありますから、仕事をしながら受験するという方も多いでしょう。休みがカレンダー通りの職場ならば、有給を取らなくてはなりません。

また、センターで行われる試験は定員に達し次第締め切られるのです。ですから、申し込みが遅ければ希望日に受験できるとは限りません。願書に試験を希望する日を複数記入できるようになっていますから、第2希望までの日程は念のために開けておくとよいでしょう。

1-3.出張試験とは?

出張試験とは、安全衛生技術センターから遠方に住む人向けに、各都道府県で行われる試験です。これは、全国7つの安全衛生技術センターが行いますので、試験日や会場は安全衛生技術センターのホームページで確認してください。

ちなみに(財)安全衛生技術協会のホームページを見れば、どのセンターが何県をカバーしているのかも確認できるでしょう。試験日は年1回~2回、休日に行われます。この試験は衛生管理者だけでなく、ボイラー技士や移動式クレーン運転士などの試験と同時に行われることもあるのです。

また、出張試験も会場のキャパシティが限られていますので「この日しか受けられない」という方は、早めに願書を提出してください。

衛生管理者の試験は、全国で行われるわけではないのですね。
はい。会場が遠すぎるという場合は、出張試験を利用しましょう。

2.試験の申し込み方法は?

では、衛生管理者の試験の申し込みはどのように行えばよいのでしょうか? この項では、センターで受ける試験と出張試験の両方の申し込み方をご紹介します。

2-1.安全衛生技術センターで試験を受ける場合

安全衛生技術センターで試験を受ける場合は、必要書類を「試験を受ける安全衛生技術センター」に提出します。直接窓口に持っていっても郵送でも構いません。

また、必要書類は安全衛生技術センターに置いてありますので、直接取りに行っても郵送してもらってもよいでしょう。さらに、衛生管理者の試験を受ける際には、最終学歴の卒業証書と受験資格があると確認するための事業者証明書が必要です。どちらも取り寄せるのに時間がかかる場合もありますので、早めに準備しましょう。試験の受け付けは試験日の2カ月前から14日前までです。忘れないようにしてください。

前述したように定員オーバーすると第2希望日に回されますので、「絶対この日に受験したい」という場合は2カ月前に申し込みましょう。ちなみに受験料は6800円で、一度振り込んでしまうと返却してもらえません。

2-2.出張試験を利用する場合

出張試験を利用する場合は、願書の提出先が都道府県によって異なります。詳しくは(財)安全衛生技術試験協会のホームページを確認してください。また、試験を受ける都道府県をカバーしている安全衛生技術センターに問い合わせても教えてくれます。センターに書類を送っても返却されてしまうので、気をつけましょう。その他のことは、安全遠征技術センターで試験を受ける場合と一緒です。

試験を受ける場所に申し込むのですね。
はい。送り間違えに注意してください。分からなければ問い合わせましょう。

3.衛生管理者の試験対策は?

ここまでこの記事を読まれてきた方の中には、「毎月試験を受けようと思っていたけれど、案外大変なのでは?」と思った人もいるかもしれません。確かに、毎月試験を受けようと思ったら日程の調整が大変です。

また、試験は平日が多いので、有給を取るにも限度がある方も少なくないでしょう。衛生管理者の合格率は1種で6割弱、2種で7割近くとかなり高いです。しかし、その中には何度も試験を受けてやっと合格したという方もいるでしょう。一発合格するには、それなりの勉強が必要です。でも、衛生管理者の試験を受ける方は仕事と受験勉強を両立している方もたくさんいます。

まとまった試験勉強の時間が取れないという方も多いでしょう。そのような方は、隙間時間をうまく使うことが大切です。隙間時間とは、通勤時間や昼休みの時間など仕事の合間の時間のこと。たとえ10分でも集中すれば法令のひとつやふたつは覚えられるでしょう。ですから、まとまった勉強時間が取れない人の場合は、要点をわかりやすくまとめた薄い参考書を持ち歩くとよいですね。

最近はブックタイプだけでなく、DVDやCDを使った耳から聞くタイプの参考書もあります。その中にはタブレットやスマートフォンでも視聴可能なものがありますので、外出時の勉強にぴったりです。

社会人は、隙間時間も無駄にしないことが大切なのですね。
はい。週末まとめて勉強するより、毎日30分でいいので勉強しましょう。

おわりに

今回は衛生管理者の試験場所についていろいろとご紹介しました。

まとめると

  • 衛生管理者の試験は安全衛生技術センターと、出張試験の2つで受けられる
  • 安全衛生技術センターの試験は平日に行われる
  • 出張試験は各都道府県で年1~2回休日に行われる
  • 2つの試験は願書の提出先が違うのできをつける

ということです。

衛生管理者の試験は回数が多いので、何度も受けられると思っている方もいるでしょう。しかし、センター近くに住んでいない限り気軽に受けるというわけにはいかないのです。特に、北陸や沖縄の受験者は、実質試験日が年に1〜2回のようなものでしょう。つまり、きちんと勉強して試験にのぞまないと1年を棒に振る可能性が高いのです。落ちたら次があるとのんきに構えるのではなく「落ちたら次はない」くらいの気持ちでのぞんでください。

また、休日の試験は人気があるので席が早めに埋まってしまいます。「この日しか受けられない」という方は、願書を受付しだしたらすぐに申し込みましょう。