衛生管理者の受験資格とはどんなもの?

従業員が50人以上いる職場では必ず選出しなければならない「衛生管理者」。
大企業ほど需要が高く、資格手当を付ける会社も多いので、年々取得する人が増えている人気資格です。
そこで今回は衛生管理者の受験資格の条件や実務の内容ををご紹介しましょう。
衛生管理者は誰でも取得できる資格ではありません。だからこそ、企業からの需要も高いのです。
衛生管理者の資格を取りたい、と考えている方はぜひ読んでみてくださいね。

  1. 衛生管理者の受験資格とは?
  2. 衛生管理者の実務の内容は?
  3. 衛生管理者の試験勉強は?

1.衛生管理者の受験資格とは?

この項では、衛生管理者の受験資格や第一種と第二種の違いなどをご紹介します。
これから衛生管理者の資格を取得したいと考えている方はぜひ参考にしてください。

1-1.衛生管理者の受験資格を得るためには?

衛生管理者には第一種と第二種がありますが、両方とも受験する実務経験が必要です。
最終学歴によって最長で10年、最短で1年と年数に幅がありますが、実務経験がない方や、学生は受験ができないので注意しましょう。
現在、衛生管理の職務についている方で年数が足りないという方はそのまま勤め続けてください。
学生の方や実務経験がない人は、就職先に衛生管理者の資格を取りたいことを告げて、実務経験を積めるように取り計らってもらいましょう。

1−2.第一種と第二種の違いは?

第一種衛生管理者は、すべての職場の衛生管理を行うことができます。
第二種衛生管理者は、有害業務と関連のうすい情報通信業、金融・保険業、卸売・小売業等の職場で衛生管理を行うことができます。
なお、衛生管理者の試験は「労働衛生」「労働生理」「関係法令」の3科目が実施されますが、第二種を取得している人が第一種を取得する場合は「労働生理」の試験が免除されます。

1-3.試験はどのように行われるの?

衛生管理者は毎月2~3回試験が行われます。
国家試験の中ではかなり多いほうでしょう。
第一種衛生管理者も第二種衛生管理者も試験日は同じです。ですから、第一種と第二種を同日に受験することはできません。
試験は全国にある安全技術センターで行われます。
安全技術センターの場所や、試験日程は、公益社団法人、安全衛生技術試験協会のHPに記載されていますので、衛生管理者の資格試験を受けるという方はまず試験日程と最寄りの試験会場を確認しましょう。
また、安全技術センターが近くにないという方は、年に1~2回行われる「出張試験」を利用してください。
なお、衛生管理者の試験は平日に行われることが多いです。
休日に行われる試験はすぐに定員いっぱいになってしまうので、絶対に休日に受験をしたいという場合は、早めに受験の申し込みをしましょう。

2.衛生管理者の実務の内容は?

では、職場の衛生管理者に選出された場合はどのような実務をするのでしょうか?
この項ではそれをご紹介していきます。「こんなものも?」と思うような実務もあるんですよ。

2-1.衛生管理者に選任されたら?

衛生管理者に選任されたら、職場の衛生管理と従業員の健康管理が主な実務になります。
その中でももっとも多くの職場で行われているのが、健康診断のサポートです。
職場で健康診断が義務付けられている場合は、日程の調整や告知、さらに結果の統計を取ったり、診断結果を保管したりもします。
また、健康に異常があった社員の相談窓口になったり、産業医との面談日程を調整するのも衛生管理者の役目です。
さらに、週に1回は職場を巡回して、従業員が健康で安全に働けるように環境を整えるのも大切な実務です。
「でも危険な職場なんて、工場など一部だけなのでは?」と思う方もいるでしょう。
しかし、オフィスでも仕事の仕方によっては体調に影響が出る場合もあります。
たとえばパソコンを正しい姿勢で使っていなかったり、照明が暗すぎたりまぶしすぎたりしても健康に影響が出るでしょう。
また、最近はうつ病など精神的健康を損ねる方も増えています。
精神的健康度を保つのも、衛生管理者の役目です。

2-2.安全管理も大切な仕事

また、衛生管理者は職場の安全管理者も実務のひとつです。
たとえば、非常扉や非常階段に荷物が置かれているといざというときに困ります。
また、作業手順を省略したり、簡略化した結果危険になっている場合は指導をしなくてはいけません。
さらに、包丁や工具など、扱いを誤ると危険な道具の安全な管理にも気を配る必要があるでしょう。

2-3.労働災害の防止と原因の調査

衛生管理者が従業員の健康と安全に気を配るのは、労働災害を防止するためでもあります。
一度労働災害が起こってしまうと、会社は大変なダメージを受けるでしょう。
経済的な損害だけでなく、社会的信用も失ってしまうのです。
しかし、防止策を十分にとっていた場合でも労働災害が起こってしまうことがあります。
その場合は衛生管理者は原因を調査し、しかるべき機関に提出する書類の作成を行います。
また、労働災害の給付金や保険の相談などにものる必要があるでしょう。

3.衛生管理者の試験勉強は?

それでは最後に衛生管理者の試験勉強についてご説明しましょう。
衛生管理者の試験勉強は、法令などの暗記が中心になります。
衛生管理者の試験の合格率は第一種、第二種ともに5割を超えているので、簡単な試験なのでは?と思われるかもしれません。
しかし、全く勉強をしないで合格するほど甘くはありません。
衛生管理者の勉強法として有効な方法は

  • 一冊の問題集と参考書で繰り返し勉強する
  • 隙間時間をうまく使って勉強する
  • 自分に合った参考書と問題集を見つける

ということです。
とくに、衛生管理者を受験する人は仕事をしながら勉強をして試験を受ける、ということが多いでしょう。
まとまった勉強時間が取れない場合も少なくありません。
ですから、通勤時間や昼休みなどを利用して細切れに勉強をする必要があるのです。

おわりに

今回は衛生管理者の受験資格や実務内容をご紹介しました。

まとめると

  • 衛生管理者の受験資格を得るためには、1年以上の実務経験が必要
  • 実務経験の長さは最終学歴によって決まる
  • 学生や実務経験がない人はまずは実務経験を積む必要がある
  • 衛生管理者は従業員の健康と安全を管理する実務をする

ということです。

衛生管理者は、一定の人数の従業員がいるすべての職場で必要なうえ、選任しないと罰則があります。
ですから、大企業ほど衛生管理者の需要が高いのですね。
現在衛生管理の仕事にしている無資格者の方は、衛生管理者の資格を取っておいて損はありません。
国家資格の中では勉強さえきちんとしていれば、比較的合格しやすい試験です。
また、資格試験の中では珍しく、毎月2~3回試験が行われています。つまり、毎月試験を受けることも可能なのです。
年一回しか試験のない国家資格に比べれば、春かにチャレンジしやすいと言えるでしょう。ぜひ取得を目指してください。